「荷物を載せると寝てしまう」険しい山道を黙々と歩くロバと山男の同行
慶尚南道の無隻山でロバと共に暮らすイ・イルウさんと、江原道平昌の広大な牧場で黒山羊を育てるパク・ヨンシクさんの、動物たちとの絆を描いた物語です。
険しい岩峰がそびえ立つ慶尚南道金海、無隻山。道さえも険しいことで知られるこの山の頂には、日帝強占期の神社参拝に反対した人々が救国の祈りを捧げた小さな祈願所がある。1年半前からここの管理を任されているイ・イルウさんの日常は、普通の都市人の生活とは大きく異なる。彼の傍を守る唯一の家族であり友人は、立派なロバの「クロス」と、いたずらっ子の「クラウン」という二頭のロバだけだ。
「荷物を載せると寝てしまう」険しい山道のガイド、ロバのクロス
無隻山の地形は急で険しい。イ・イルウさんは月に二回、ロバのクロスの助けを借りて山の上へ生活必需品を運ぶ。山の上にある祈願所まで必需品を運ぶ過程は、イさんにとって「泰山に登るような苦行」だ。しかし、ロバのクロスは、この険しい道にすでに慣れきっているようで、ガイドの役割を超えて自ら休む場所まで決めるほど熟練している。
もちろん、ロバとの生活が常に平坦なわけではない。映像の中でクロスは、荷物を載せると突然その場に寝転んでしまったり、近づくと後ろ蹴りをしたりするなど、荒々しい一面を見せることもある。イさんは「まだ慣れていない」と笑って受け流すが、山中生活の苦労がにじみ出ている。彼は山の上で自ら作る畑での農業で食料を確保しており、サツマイモ、パプリカ、トマト、ニンジンなどを栽培している。興味深い点は、彼が収穫した作物の6割ほどがロバたちの取り分だという事実だ。「一緒にご飯を分け合った仲が家族だ」という言葉通り、彼はロバたちと食事を共有し、山中の静寂を癒している。
「冬は寂しいです」山中生活の孤独を癒やす「愛すべき敵」
都市で社会生活だけを送ってきたイさんにとって、山での生活は挑戦の連続だ。農業も初めてなので不慣れであり、冬を越すために山の下から薪を自ら背負って上がらなければならない苦労も耐えなければならない。特に人々が訪れない冬の時期の孤立感は、彼を苦しめる。「特に冬は寂しい、人々が登ってこないので耐えるのが大変だ」と彼は打ち明ける。
その寂しさを癒やしてくれるのは、皮肉にも「いたずらっ子」のロバたちだ。食いしん坊で、ちょくちょく言うことを聞かないロバたちは、イさんにとって「最も愛すべき敵」だ。畑で掘ったサツマイモを分け合い、ニンジンをおやつとして用意する過程で、彼は山中生活の慰めを得る。静まり返った山の中で、ロバたちの騒がしい声と動きは、彼が一人ではないことを証明する最も生々しい信号だ。
20代から80代まで、平昌の峠で400頭の黒山羊との友情
江原道平昌、海抜700メートルの広い草原には、また別の風景が広がっている。サッカー場14個分に達する広大な牧場で400頭ほどの黒山羊が駆け回るこの場所の主は、パク・ヨンシクさんだ。彼は兄弟たちが都市へ去り、両親さえも諦めようとした牧場を一人で守り抜いた人物だ。20年間牧場を管理してきた彼は、今や黒山羊たちを単なる家畜ではなく「友」と考えている。
牧場管理の核心は絶え間ない巡回だ。夜の間に豚が穴を掘って山羊たちが脱走したり、彼らが作物を食べ尽くしたりすることが頻繁にあるからだ。パクさんは「獣だから心を知ることは難しい」と言い、言うことを聞かない山羊たちに桑の枝を特食として与えてなだめる。20代から80代まで、青春を共にした友人たちだという彼の言葉通り、黒山羊たちは彼の人生を支える力だ。「大変な時も多いが、やっている間は楽しくいようと努力している」という彼の言葉からは、動物と共に黙々と人生を切り拓いていく老年の固い意志が感じられる。
EBSのドキュメンタリー映像によると、彼らはそれぞれ異なる山や草原で、動物たちと共に秋を迎えている。誰かにとっては過酷な労働の現場だが、彼らにとって動物は、孤立した人生をつないでくれる唯一で優しい通路なのだ。
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